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女性泌尿器科医の研修
先週、2年目の研修医の女性医師が私たちの病院に見学に来られました。
来年からの後期研修に何科を選ぶか迷っておられて、泌尿器科も選択肢に入っているとか。
泌尿器科医として女性がやっていけるか、女性泌尿器科についてもっと知りたいということで、百聞は一見に如かずですね。
TVM手術を3件、マンチェスター手術を一件見学して帰られましたが、女性泌尿器科やウロギネコロジーについて私の思う所をお伝えしました。
女性泌尿器科という領域はまだまだ新しい分野で、今後まだまだ発展する可能性があり、再生医療の生かせる分野でもあります。女性であることが大いに生かせる分野でもあります。女性がサブスペシャリティーとして究める価値は十分にある領域になると期待されます。
しかし骨盤底の再建手術をマスターするには多分最低3年は多くの症例の集まる施設で研修を受ける必要があるでしょう。
現在の専門医教育では泌尿器科専門医となってから、例えば3年間集中して研修を受けて女性泌尿器科のエキスパートになるということになるのでしょうが、私は興味がある医師はもっと早くからサブスペシャリティーとして女性泌尿器科の修練を始めたほうが良いと考えています。
それは女性泌尿器科の診療には男性の泌尿器科疾患を診察するのとは少し異なった感性が必要で、それは若い時からのベッドサイドで身につけた方が良いと考えるからです。
多くの症例を経験できる施設は現状では日本全国に数カ所しかないというのが教育上最大の問題ですが、それらの施設でエキスパートを一人ずつ育てることからはじめていくしかないと考えています。
私たちの病院では今、男性のK医師と女性のO医師が研修中ですが、彼らの数年後のウロガイネコロジストとしての活躍が楽しみです。
先週見学に来られたT医師も、縁があれば研修に来られるかもしれません。楽しみにお待ちしています。
Posted by 2011/09/24