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米寿に寄せて

「くりぼう」です。

先日、義祖父の米寿を祝う宴席に招かれ、地元の温泉旅館に行ってまいりました。

携えた祝儀袋の水引は「何度も繰り返されてほしい」という意味の込められた蝶結び。普段なら、結婚祝いや弔事のように「一度きり」を表す結びきりの水引が当たり前となっているため、見ようによっては何となくインチキくさい蝶結びの水引が妙に新鮮です。また、壱諭吉だと物足りないが、参諭吉だと少々やり過ぎか。こんなとき、迷わず2枚重ねて収めることのできる蝶結びの慶事は、実に素晴らしい。

 

さて、「米」の文字をばらすと八十八だから、米寿。長寿祝いの中でも、これは有名な部類でしょう。しかし、還暦祝いより絶対数が少なく、また還暦の赤いちゃんちゃんこのインパクトが大きいため、米寿祝いの席で身に纏うちゃんちゃんこの色までご存じの方はそれほど多くないのでは?

正解は「金茶色」です。米寿とベージュとは本来何の関係もありませんが、色の濃いベージュを想像されれば良いでしょうか。身内の慶事に免じてお許し願いたいところですが、今日のような酷暑の日に、絞り出されるように少量出てくる尿の色にも近いかもしれません。ちなみに、古稀や喜寿は紫のちゃんちゃんこで祝いますが、高貴とされるこの紫色より高いグレードの色ということで、金茶色が与えられたようです。

 

はたして、義祖父も纏っておりました。紫よりも高貴、出るか出ないかで時には生死を分かつ「濃い尿の色」を。

 

 

世の中、一度きりで沢山ということが多すぎます。また、お付き合いでなく、心から祝っていただけるような蝶結びのご祝儀など、今の自分には当分無縁でしょう。

重ね言葉や忌み言葉などに神経を使うことなく、ただ楽しく酒を飲んで、あなたたちが育ててくれた子孫がこうして元気に成長していることを伝えるだけで十分。女性の平均寿命が米寿に迫ろうかという我が国でも、こうした蝶結びで祝う席というのは貴重な存在です。

Posted by 2013/07/08

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