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謹賀新年

一年の計は元旦にあり、まずは神頼みから。近くの甲山神呪寺に赴き、昨年の無事を感謝し、今年の心願成就を祈念した。おみくじを引くと「吉」、悪くない。信仰には疎いがなぜか運気は信じてしまう。

昨年は公私ともに混迷の一年だった。
年初から経営者との意見の相違から、私のウロギネコロジーセンター構想に黄信号が灯り、早々と組織からの離脱を決意した。チームでの移動は容易ではなかったが昨年末にようやく未来を託せる施設と基本合意に達した。年明けから患者さん約3000名のスムーズな振り分けに忙しい日々が始まる。

年初から数回に分けて今年の「一年の計」を書いてみる。

今回は骨盤臓器脱の手術に関してのパラダイムシフトについて。

2005年から広く行われてきた経腟メッシュ手術(TVM手術)から腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC手術)に治療の中心が徐々にではあるが変わってきているように感じる。

TVMの名手の何人かがLSCをブラッシュアップして質の良い手術に育てている。名鉄病院の成島泌尿器科部長、亀田総合病院の安倍泌尿器科部長、野村ウロギネセンター長、砺波総合病院の江川泌尿器科部長らである。私の症例数も50例を越えて術式が安定して精度も上がってきた。

この手術の日本でのパイオニアである日本医大の明楽教授を会長にして第1回LSC懇話会が開かれこれらのエキスパートたちのLSCについての忌憚の無い意見を聞く事ができた。

LSCの仕上がりの自然さと成績の素晴らしさがTVMの名手の口から聞けた事は画期的な出来事であった。コンセンサスとしては直腸瘤が主であるPOPを除いてオールマイティである、というものであった。

私の手術に関しても最近は年配者、高度の肥満の方、直腸瘤が主の方などを除いてLSCを薦めるようになってきた事に驚いている。

教育に関して言えば、LSCは見える手術で手術の精度が手に取るようにわかり、TVMよりずっと教育が容易である。
早速、LSC臨床トレーニングスケジュールを作成したので年始から私の部下の教育を始めようと思う。
今年はこの傾向がウロギネのエキスパートに浸透して行くのではないか。
そのようなわけで今年はLSCをさらに良い手術に育てて行こうと考えている。

次回は私の新しいウロギネコロジーセンター構想について。

Posted by 2015/01/02

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