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LSC教育プログラム
今日から5月、私が第一東和会病院に移って2ヶ月が過ぎました。
3月末から手術を開始して、LSCも3月24日から週に2例ずつ執刀して、個人的な症例数も70例を超えました。手術手技はほぼ定型化し、
これからは術式の精度とQualityを上げながら、ウロギネチームに手技を伝えて行く段階に入ったと思われます。
手術手技を教えるのはなかなか骨が折れる作業であります。
さて、どのように教えるか。
ドライボックスを用いた日常の基礎練習はもちろん基本となります。
実際の手技はまずは助手をして流れを覚える。
次に執刀してもらうわけですが全てを執刀してもらうと6-7時間かかるだろう。
そこでLSCを次のようなステップに分解してみました。
ステップ1 腹膜縫合
ステップ2 子宮上半部切除
ステップ3 術野作成と後腹膜剥離
ステップ4 膣前壁剥離
ステップ5 前壁メッシュ縫合
ステップ6 膣後壁剥離
ステップ7 後壁メッシュ縫合
ステップ8 前縦靱帯の剥離と運針
このステップを手術ごとに2つずつ執刀してもらっていますがトータルの手術時間は3時間ー3時間30分に収まり、指導する側のストレスもあまりありません。
全てのステップを5回ずつ経験してもらうことで20例で研修を終了となります。
2人の研修に40例の手術が必要ですが、約5-6ヶ月で2人の術者が育つことになります。
10月にはストラスブールに赴きIRCADの研修プログラムに参加予定で、DVD付きのLSCの技術書を年内に出版する見込みであり、中途半端な術式が広まる前に、できるだけQualityの高いLSCを伝承していきたいものです、今年のメインテーマです。
Posted by 2015/05/01