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TVM手術の新展開
11月の声を聞き、今年も2ヶ月足らず、ウロギネエキスパートの第一の関心事はメッシュの供給がどうなるのかということでしょう。
経腟メッシュ手術用に25cm×25cmのメッシュが供給停止となった場合、楽観的ではあるが代替素材として20×15cmのメッシュが供給される可能性が高いのです。
私がTVMテクニックを執筆して以来、大きなメッシュを用いたTVMの手技を磨いてきて、最も使いやすいサイズを変更するのはなかなか勇気がいることです。
先週は3例の骨盤臓器脱に対する経腟メッシュ手術を施行したが、3例とも20×15cmサイズのメッシュから切り出したメッシュを用いました。
1例目は子宮脱が主で前腟壁は比較的保たれている症例、膀胱側腔から仙棘靭帯にアプローチし穿刺しメッシュ脚を通す「Uphold型」のTVM。仙棘靭帯の穿刺の安全性は先週末に亀田総合病院で検証済み、すんなりと子宮を挙上できました。
2例目は子宮摘出後の症例で小腸流と直腸瘤はあるが前腟壁は保たれている症例にEP-TVMを施行。
C-TVMのメッシュから第一脚を省略した形で20×15cmから切り出し可能です。結論から言えば非常に美しく再建可能でした。この症例は手技をビデオ撮影しました。
3例目は膀胱瘤stage3と子宮脱stage2乃症例。野村先生の型紙を20×15cmに移したメッシュを用いてelevate型のTVMを施行しました。第二穿刺は膀胱側腔から仙棘靭帯を剥離し穿刺しました。
この症例も非常にきれいに骨盤底が修復できました。
これらの症例は3例3様の腟式メッシュ手術となったが、今年いっぱいかけて20×15cmを用いた新しいメッシュ手術の手技を提案できる見通しが出てきたのではないかと思います。
12月札幌で開催予定の骨盤臓器脱手術手技研究会のシンポジウムでいくつかの提案ができそうです。
Posted by 2013/11/12