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エレベート型TVMの術式の擦り合わせをしてきました
術式のすり合わせ-エレベート型TVM-
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臀部からの穿刺によエレベート型TVMは亀田総合病院ウロギネセンター長、野村昌良先生のアイデアによるもので、比較的小さなメッシュを用いてメッシュの展開が容易にできる術式として、子宮脱のある症例を中心に私も既に数十例行っていて、要点と注意点もわかってきましたので、今春改訂版をリリース予定の拙著「女性泌尿器科テキスト」にも動画付きで掲載することにして、草稿と動画を既に出版社に提出しました。
いくつかある問題点のうち、出血させない仙棘靭帯コンプレックスの剥離法と出血時の対応についての術式の擦り合わせがしたかったので、今回、野村先生の症例に入らせていただいて検証しました。
出血させると止血操作により坐骨棘周囲の神経に影響を与えるためか、術後の排尿障害を高率に発症する。一過性ではあっても術者としては避けれる者なら避けたいところです。
解剖学者の方々にも仙棘靭帯の前面は危険な領域であるとのコメントをいただきましたが、私の経験では出血さえさせなければ術後の症状に全く問題ありません。。
まだまだ症例を重ねなければこの穿刺によるエレベートTVMの真の評価はできないと考えますが、今回に検証でも、現時点では学びやすく、術後の修復も優れた方法として推奨できることを確信しました。
亀田総合病院は症例も豊富で、野村将軍の指揮のもとスタッフが効率よく動いて、当日も土曜日でありながらLSCを含めて6例もの手術をこなしていました。
LSCにも野村先生の工夫が随所で見られ、次回私の執刀時にも採用できるヒントをいくつもいただきました。
遠路、房総半島を横断して訪ねた甲斐があったと言えます。また来月も来よう!
Posted by 2014/01/13