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札幌芸術の森
先週末の札幌は10年ぶりの猛暑で最高気温35度Cという大阪と変わらない暑さの中、金曜日の手術は予定通り無事終了。土曜日は夕方までフリーで迷ったあげく、雨模様との予報ではあったが久しぶりに札幌芸術の森に行くことにした。
札幌芸術の森は札幌駅から南に約15km、 真駒内川沿いの丘陵に広がる40ヘクタールのアートの複合公園である。芸術の森美術館をはじめとして工芸館、ホール、野外ステージ、木工やガラス、陶器などの工房が点在している。
その中で私の一押しは野外美術館で、今回で3回目の訪問となる。森のあちこち、ある作品は散策路沿いに、ある作品は森の奥に、またある作品は小川沿いに、総数74点の彫刻が展示されている。受付で頼むとボランティアガイドの方に案内していただけるというので今回お願いしてみた。
天気予報はみごとにはずれ晴天、30度を超える熱暑のなか70歳は超えていると思われる女性のガイドさん、大丈夫だろうか? まず向かったのはイスラエルの作家 ダニ・カラヴァンの隠された庭への道、門、丘、日時計の広場、7つの泉、そして氷室を内蔵した円錐、まがりくねった水路を通って隠された庭に至る。人はほとんどいないので自然の中の作品に隠されている何かを探し求める求道者の気分になる。この空間はおすすめNo.1。
私の好きなグスタフ・ヴィーゲラン(ノルウェー)のいくつかの作品は25年間の契約で借りているという。緑の中で見るこれらのブロンズの質感はすばらしい。
子供達の一番人気は福田繁雄の「椅子になって休もう」という作品らしい、私も椅子になってみた。
最近のトピックスは砂澤ビッキの「四つの風」、これは高さ5mを超える木柱4本からなる巨大な木彫で樹齢700年の赤エゾマツを鑿でうがった作品で、近年腐食が進み倒壊が心配されていた作品で「風雪という名の鑿が作品を完成させる」と補修を望まなかった作者の意思を尊重して大掛かりな補修が行われなかった作品である。ついに4本の柱の一本が腐食のため倒壊したことが新聞にも大きく報じられた。
猛暑の炎天下、案内、丁寧に解説していただいたボランティアガイドのAさんに感謝して、野外美術館を後にした。
札幌を訪れる機会があれば是非訪ねてほしいスポットである。
文責 竹山
Posted by 2010/08/08